よくも悪くも京大色いっぱいの小説です。
ファッション感ゼロの帰国子女という友人や増上慢の法学部男の設定がいかにもで,きっと吉田のキャンパスはこんな雰囲気なのだろうなと楽しみながら読みました。
京都+学生+青春を期待して読む人は楽しめて,
京都+式神+対決 を期待するとその薄さに物足りなさをおぼえるでしょう。
もう少し流れの調節がうまかったら充足した読後感がえられたのでしょうが,話の展開が序破急でいうと序序序序序急という感じで,ちょっと唐突で小説としてはもうちょっと手入れがいるかなと感じました。
でも,個人的な感想では,18才で吉田キャンパスに受験に行って,学生生活はおくれなかった身なので,もしもを想像してとっても楽しい擬似学生体験でした。
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建物探訪ファンの著者が、篤史について書いた記述が、頭から離れなくなる。題目は万遊記で有るにも拘わらず、である。だが一応、世界各地での万城目の体験や感想が記されてはいる。量としては半分以上あるであろうか。しかし、篤史に持って行かれてしまっている。読者の興味のほとんどを。篤史以外で頭にこびりついた話がある。アルプスの少女ハイジの、クララに対する尊敬の念。やはり万城目は阿呆である。 ザ・万遊記 (集英社文庫) 関連情報
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フジテレビ製作でテレビ出身の監督さんと聞きますので、これで正解なんだと言われればそうなんでしょうが・・・。いくらスケールが大きくても完全にテレビサイズの内容でしたね。くどいくらいわかりやすすぎる!そりゃ私もDVDで家で映画を初見することが増えましたが(映画館にマナーの悪い客が増えすぎたせいですが、それは関係ないのでおいといて)それでも映画は暗闇の中で必死にじっくり見るというのが基本的だと思ってます。だから家族と喋ったり、用事をしながらでも内容についていけるテレビドラマとは別物なんだと思いますが、偏見もあるかも知れませんがどうもテレビ会社制作の映画ってそうゆうスタンスで作られているようなものが多いような気がします。この映画については、題材や演出のセンスやスケールの大きさが良かっただけにかえって私には歯がゆい気がしました。テーマが父と息子の親子愛というのは良くわかりますが、例えばそれは堤真一の回想シーンが中盤にワンカットすっと入ったあれだけで十分ラストまでいきてくるでしょう。真剣に映画を見てると、そういうのが最後の感動に効いてくるんですよねぇ。それが何度も何度も同じ回想をくりかえして、最後には台詞でまでベタに説明をしている。折角センスのいい中盤のワンカットが台無しです。別に客のレベルをバカにしているのではないのでしょうけど、集中力のない観客でも誰にでも最後までわかりやすくということなんでしょうか?他にも伏線の張り方も、岡田将生が打合せ室から遅れて出てくるシーンとかそこまで露骨に張っておかないと後で誰も伏線の存在に気づかないとでも?やっぱりバカにされているのかなぁ。わざわざ冒頭に大阪からっぽシーンを入れて時系列をずらすのも、これは人間消失サスペンスでもないんだからどうなんだろう?と思いました。それでもまぁ実は楽しく見ましたけどね。だって私大阪出身で父は他界しております。 プリンセス トヨトミ Blu-rayスタンダード・エディション [Blu-ray] 関連情報
ただレナウン娘の踊りがほぼフル・コーラス?で見れて、振付けが覚えられるのはとても良い!私の大学時代であれば、これで宴会大ウケ!まちがいなし。今の学生ではこうした乗りは期待できない。でも真っ裸にならねばならぬか。万城目さん最高です。 鴨川ホルモー|中古DVD [レンタル落ち] [DVD] 関連情報
まあ、それなりに大阪の味のある映画に仕上がっていると思います。
どやどやがやがや、喧騒ある街並みで、ごったがえしに、あれもこれもがぐちゃぐちゃに混ざり合いながらも、あるひとつの暗黙のルールがある。
ルールとは、ささいなことでは、串カツにソースの二度づけ禁止のごとく。
大阪の心意気、やるときはやるんやでぇ〜、いざ出陣っていう時は足並みそろえて総力で立ち上がるド根性。
笑いの文化は、陽気な太閤さんのDNAであるがごとく。
受け継がれていくもの、それは父から子へと、素朴なんですが、そのきもちの大切さを伝えていくのです。
そして、その街並みを、その街並みで暮らす人びとを守っているんだと思います。
太閤さんゆかりの庶民的な大阪をひとつのテーマとして舞台設定していますが、風変わりでコミカルな描写の中で、親子の絆、言葉の和は少ないが父と子のハートフルなつながりの大切さというものを力説しています。
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