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悲しみの声 商品

悲しみの声 親なき子―北海道家庭学校ルポ

斎藤茂男、懐かしいジャーナリストの名前を始めのページに見つけて本書を手に取った。かつて『斎藤茂男の仕事』という単行本のシリーズで読んだ覚えのある北海道家庭学校を、著者が斎藤以来30年ぶりに取材したルポである。

個々に登場する8人の青少年、みな「親なき子」である。一人一人の声は些細なエピソードとして、小さく固まったミクロな世界だ。その世界は、しかし、たとえばイワン・カラマーゾフが語る子供の世界とどこかつながっている気がしてくる。

冒頭の和幸17歳は、浜崎あゆみの哀しい詩をもつ歌を愛聴している。そして「自分って何だろう」という大きな問いに想到している。人間誰しも、どこかでこの問いに出会うもののようだ。しかし、彼のケースは決して少なくない浜崎ファンのそれとはどこかが違い、どこかが似ている。彼らは、特殊な不幸な子供だったのではない。その意味では、どこか違う面よりもどこか似ている面がより強いはずだ。かといって、そこから普遍的、汎用的な子供像を見ることにも抵抗がないではない。

世にあるシアワセはみなどこか似通っているが、不幸のあり方は様々だというような言葉をロシアの文豪は書いていたが、その様々な不幸にも似通ったところ、時代の哀しさというようなものを見出すことができると思う。では、逆に現代のシアワセはどのようなものなのだろうか。似通っているのか、それぞれによってまるで違っているのか。

19世紀ロシアと、21世紀のニッポン。農奴解放が行なわれたあたりのロマノフ朝のロシアと、新たな階級制が固定化しつつある高度資本主義下のニッポン。思想業界の批評家先生や社会学者などは色んなことを言うだろうが、親なき子の小さな多くの物語はもう一人の同時代ロシアの文豪の「子供の世界」にどこかでつながっていると思わせる。
静かに深い哀しみを湛えた佳編である。 親なき子―北海道家庭学校ルポ 関連情報

悲しみの声 合唱名曲コレクション(26) 柳河風俗詩

本CD中の「草野心平の詩から」の録音に、大学1年生の折参加させていただいた。もう四半世紀近くも前の話であるが、昨日のことのように思い出す。それほど、同曲の練習に合唱団全員が力を入れていたからだろう。
約15分程度の曲の録音に、確か6時間くらいかかったのではないだろうか?確か、「テイク6」まで行ってヘトヘトになった記憶がある。その6時間の間、少しの緩みの無い素晴らしい芸術の創造の時間であった。
日本の声楽界の黎明期を支えた畑中良輔先生の指揮で残されたこの貴重な録音。現在絶版のようだが、なんとかiTunes等で後世に残すことができないものだろうか? 合唱名曲コレクション(26) 柳河風俗詩 関連情報

悲しみの声 悲しみの声が聞こえる

障害レース騎手、調教師としてキャリアを積んだ女性ニッチ。
彼女には誰にも言えない秘密があった。
馬や色んな動物達の心の声やイメージを受け取ってしまう事。
誰の理解も得られない事を経験から知っている為に秘密にしてきたが、
ある日、馬術レッスンをきっかけにその才能を人に認められることに。
多くの馬達、動物達の心の声や、不正直な人間に動物達の側が
困惑させられている現実を彼女の視点から紹介しています。
彼女の力を信じるかどうかはともかく、人は人だけでは行きて行けない
この事実を理解する上での良著だと思います。 悲しみの声が聞こえる 関連情報